自衛隊3部作 その3

さて、その3となる『海の底』を読了

そもそも、この本を店頭で手にして冒頭部分を読み始めたとき、
設定場所が横須賀であるし、米軍横須賀基地の桜祭り(基地一般公開のひとつ)などから始まっていたから、横須賀を舞台に、どんな日常が描かれているのだろうか?なんて、勝手に思い込んでホイホイ読んでいたわけさ。

ところが、
「巨大エビの大群、横須賀に来襲」

あへっ?013.gif・・・・・だって、有川さんってこんなキワモノ、いや怪獣ものを書くなんて思ってもみなかったからびっくりしていたところを、トドにさらっと突っ込まれたわけ。 そんな、私の初歩的感想はおいといて・・・・。

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米軍横須賀基地は、春の桜祭り開催で大勢の人々でにぎわっていた。
同じく米軍横須賀基地内の海自施設である潜水艦埠頭には『きりしお』が停泊中だった。
そんなときに「緊急事態」が起きる。 全員退去!陸に上がれ!
しかし、そこで見たものは、湾の中にいる凄まじい数の巨大エビ。いや、ザリガニをメートル級に引き伸ばしたような物の大群。

艦の隊員はもとより 桜祭りで一般人もごったがえす基地内もパニックだ。中には、食われる人も。
取り残された子ども達に出くわした艦長、冬原三尉、夏木三尉は、いく手を阻まれ結局『きりしお』に逃げ込む。しかし、艦長は無残にもザリガニの餌食となってしまう。

ここまでがこの物語の冒頭部分。
とにかく横須賀・長浦港、横須賀ダイエー、総監部、不入斗公園、大津運動公園などなど普段目にする建物、地名が次々出てくるからリアルに想像してしまうことこのうえない。(妄想好きの私だし)
しかも、円谷プロの世界でしょ。 ウルトラマンこそ出てこないものの、ザリガニが巨大なハサミで人を・・・・・・とか電磁波攻撃なんて、もう頭の中は実写映像ばり。(笑)

で、物語の方は、
艦内に閉じ込められたのは隊員2名と市内の同じ町内だという小1から高3までの13名(内女の子1名)。しかも、屈折した子ども達と自衛隊員との不自由で慣れない艦内での生活。

電子掲示板でのやりとり(特に自衛隊オタク)

救急と消防、県警より命令された機動隊の出動。

官邸内の無意味な責任のなすりあい 

しかし、これで巨大ザリガニと勝負できるのか?そもそも機動隊の警備対象は、人間と災害のみ。
陸自へのリレーもなかなか一筋縄ではいかない。 しかも、横須賀。米軍との絡みがあるので自衛隊もどこへでも出張るわけにはいかない。その自衛隊自体も防衛出動か災害特例かで装備内容なども変わってくる。そんなところへ、必ず救いの神(神といえるほどのキャラではありませんが)は、出てくるもので。そこは、読んでのおたのしみ。 

印象的だったのは、艦内での隊員と子ども達との1週間近くにわたる生活の中での心の葛藤。
そんな中でも、有川さんらしく、ほんのりとした恋心の演出もわすれてはいない。

怪獣物がすきな、あなた、ご一読あれ!
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by hello02 | 2011-01-20 19:13 |